満員電車の騒音もカフェの雑談も遮断。Anker「Soundcore Liberty 5 Pro」を1万円台で使い倒して見えたリアルな実力と弱点

ワイヤレスイヤホン

正直なところ、最初は「どうせまたSNSのインフルエンサーが大げさに騒いでいるだけでしょ」と冷めた目で見ていました。

1万円台のワイヤレスイヤホンが、3万円超えのAirPods Proやソニーのフラッグシップ機に迫るノイズキャンセリング性能を持っているなんて、オーディオ好きからすれば眉唾ものだからです。

ただ、朝の地下鉄の轟音でオンライン会議の音声が聞き取れなかったり、カフェの狭い丸テーブルで作業中に隣の席の雑談がどうしても耳に入ってきたりするあのストレスを、1万円台の出費で本当に消し去れるなら話は別。半信信疑でAnkerの最新作「Soundcore Liberty 5 Pro」を手に取り、通勤からデスクワークまで徹底的に使い込んでみました。

最初に核心からお伝えすると、「ポケットに入れて手ぶらで出かけたい人」には向きませんが、「カバン持ち歩き派で、3万円の出費を渋りつつ極上の静寂とバッテリー持ちを求める人」には、間違いなく今季のベストバイになります。

地下鉄の走行音が「サーッ」という微風レベルに。ウルトラノイズキャンセリング 4.0の衝撃

イヤホンを耳にねじ込み、専用アプリからノイズキャンセリングをオンにした瞬間。思わず「お~」と声が出ました。

これまでの1万円台モデルのノイキャンといえば、エアコンの低い唸り音(低音域)は消せても、カフェの食器がカチャカチャ鳴る音や人の話し声(中高音域)はどうしてもすり抜けてくるのが定石だったんですよね。ところが、独自AIチップを搭載した「ウルトラノイズキャンセリング 4.0」は、その壁をあっさり越えてきました。

周囲の騒音レベルをリアルタイムで解析してフィルター強度を自動調整してくれるのですが、特に驚いたのが通勤電車での挙動です。ガタゴトという激しい走行音が、まるで分厚い二重窓の向こう側で鳴っているかのように遠ざかります。完全な無音とまではいかないものの、音楽を小音量で流してしまえば、周囲の雑音はほぼ意識から消え去るレベル。これが本当に快適。

音質面についても触れておきます。9.2mmのダイナミックドライバーにハイレゾ再生(LDAC)の組み合わせは、伊達じゃありません。低音の沈み込みにしっかりとした芯がありつつ、Dolby Atmosに最適化された3Dオーディオをオンにすると、ライブ音源の空気感まで生々しく再現されます。昼間はWeb会議で相手の声の輪郭をくっきり捉え、退勤後の電車では映画館のような音響に浸る。この切り替えが一台で完結するのは、率直に言ってかなり贅沢な体験です。

カタログスペックの比較で見えてくる「真のコスパ」と立ち位置

同価格帯のライバル機や、いまだに根強い人気を誇る前モデル「Soundcore Liberty 4」と、どこまで差が開いたのか。まずは主要スペックを整理してみます。

スペック・機能Soundcore Liberty 5 ProSoundcore Liberty 4EarFun Air Pro 3
実売価格目安1万円台(※セール時想定)約1.5万円約1万円未満
ノイキャン性能ウルトラノイズキャンセリング 4.0ウルトラノイズキャンセリング 2.0アクティブノイズキャンセリング
高音質コーデックLDAC / Dolby Atmos最適化LDAC / 3Dオーディオ対応aptX Adaptive対応
最大再生時間単体12時間 / ケース込50時間単体9時間 / ケース込28時間単体9時間 / ケース込45時間
独自ギミックスマートディスプレイ搭載ケースヘルスモニタリング搭載マルチポイント接続対応

ここで注目してほしいのが、単なる数値の差ではなく「充電頻度のストレスがどれだけ減るか」という実用面でのギャップです。

前作のLiberty 4はケース込みで最大28時間と、毎日長時間のオンライン会議や移動で使うと、週の半ばでバッテリー残量が心許なくなることがありました。それに対して今作は、イヤホン単体で12時間、ケース込みで驚異の50時間。「あれ、最後にいつ充電したっけ?」と忘れるくらいのスタミナを持っています。

予算をどうしても1万円以下に絞りたいなら「EarFun Air Pro 3」も優秀な選択肢ではあります。ただ、ノイキャンの遮音精度やマイクのクリアさ、そして何よりこの「圧倒的なバッテリーの余裕」を考慮すると、数千円を足してでもLiberty 5 Proを選んでおいた方が、結果的な満足度は間違いなく高くなります。

買って後悔しないために。「ケースの厚み」と「初期設定のシャリつき」には要注意

ここまでベタ褒めしてきましたが、もちろん手放しで全員に勧められるわけではありません。毎日持ち歩いて分かった、明確な弱点も包み隠さず書いておきます。

1. ポケット派には厳しい、約68.5gの「ぽっちゃりケース」

今作はケース正面にバッテリー残量やモード切り替えができる「スマートディスプレイ」が組み込まれています。このギミック自体はガジェット感があって面白いのですが、その代償としてケースが約68.5gと重く、そして分厚くなりました。

手にしたときの密度感は悪くないものの、細身のデニムやスラックスのポケットに入れると、ボコッと不格好に膨らみます。夏の軽装で手ぶら外出が多い人には、正直このサイズ感は邪魔に感じるかもしれません。普段からバックパックやガジェットポーチを持ち歩く人向けの設計だと割り切る必要があります。

2. 箱出し直後の音は、高音がかなり刺さる

開封してすぐ音楽を再生したとき、「あれ、シンバルやサ行の音が耳に刺さるな…」と少しガッカリしました。Anker製品特有の、いわゆる「ドンシャリ傾向(特に高域のシャリつき)」が初期状態ではかなり強く出ています。

ただ、これに関しては解決策が用意されているので安心してください。

スマホに「Soundcore」アプリを入れて、聴覚測定機能(HearID)とイコライザーを5分ほどいじるだけ。高音域(4kHz〜8kHzあたり)をほんの少し下げてやるだけで、まるで別物のイヤホンのようにしっとりと落ち着いた、聴き疲れしない極上サウンドに化けます。「買ってすぐアプリで自分好みに調教する」というひと手間さえ惜しまなければ、この弱点は完全に帳消しにできますよ。

3万円のハイエンド機に手を出す前に、まずはこれを試してほしい

「ノイキャン性能にも音質にも妥協したくないけれど、イヤホンに3万円以上払うのはやっぱり気が引ける」

そんなジレンマを抱えている20〜30代のビジネスパーソンや学生にとって、Soundcore Liberty 5 Proは現在考えられる最も賢い選択肢です。前作のLiberty 4を愛用している方でも、ノイキャンの静寂性と50時間バッテリーへの進化幅を体感すれば、「乗り換えてよかった」と素直に思えるはず。

特にAmazonの大型セールやキャンペーンが重なるタイミングでは、大幅なポイント還元や割引クーポンが適用され、本来の実力からは考えられないような価格まで落ちることがあります。SNSで話題になってからはカラーによって在庫が不安定になることも増えているので、自分の欲しい色がセール対象になっているかどうか、まずは一度チェックだけでも済ませておくのがおすすめです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました